高周波理論

高周波の概念

一般に、通常の電気回路理論で取扱う事の出来る周波数はその閉回路の長さ、電流の大きさ、その間に置かれる素子によって 異なる。従って、50ー60Htzの商用AC電流でさえ長い送電線に大電流を送電する場合、高周波理論が適用される。 通常の集中常数で取扱う事のできる電流密度、周波数、回路長を超えた場合、分布定数回路及び電磁波の伝播を考慮した高周波理論が必要となる。 高周波理論を統一的に定義すると、電気及び電子回路内の電子の流れで、キルヒホッフの法則が成り立たなくなった場合と考えるのが妥当である。 代わりに、回路や素子に流れる定常電流及び変位電流、そこを介して送受される電磁波のエネルギーを統一的にとらえたエネルギーの保存則が回路上の あるノードと閉回路について成立つ。

ここで問題

問題1 :  高周波回路で一般に用いる伝送線3例を挙げ、特徴を述べよ。

問題2 :  伝送線をあるインピーダンスで終端した場合にあるノードの電圧Vは、入力側から見た進行波V1と反射波V2の重ねあわせで表され、伝送線上に定在波が発生する。 その定在波比(VSWR=V/V1)の最大、最小値を求めよ。

問題3 :  損失のない伝送線の単位長さ辺りのインダクタンス及びキャパシタンスをそれぞれL,Cとした場合、反射波が起こらない終端抵抗を求めよ。  又、この場合の伝送線上の定在波比を求めよ。

 


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