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半導体工学の基礎

半導体とは ?

半導体は金属等の電気を良く通す良導体と、ゴム等の電気をほとんど通さない絶縁体の中間の電気伝導度を持つ物質です。
半導体工学でよく使われる物質は、
金属 :金(Au)、銀(Ag)、アルミ(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)
絶縁物:二酸化シリコン(SiO2)、窒化膜(Si3N4)、 アルミナ(Al2O3)
半導体材料:シリコン(Si)、ゲルマニュウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)、ガリウム・アルミニウム砒素、(GaAlAs)インジウム・リン(InP)
金属化合物:白金シリサイド(SiPt2)、サリサイド
不純物:ボロン、リン、砒素、亜鉛、シリコン

金属はイオン化率が大きく、電気伝導に寄与する電子(自由電子)の数が多いが半導体や絶縁物ではイオン化率が小さく、自由電子の数が少ない。
不純物の全くない半導体は絶縁物に近く、ほとんど電気伝導度が0に近い。これを真性半導体と呼び、純粋なシリコン結晶やGaAs結晶がこれらに相当する。
実際には常温(300K)では伝導に寄与する自由電子により僅かな伝導性を持っている。
シリコンは4価の共有結合をした分子構造を持つが、この一部を5価や3価の元素で置き換える事によりN型(-)やP型(+)型の良好な伝導度を持つ半導体 に変化する。
N型半導体では電子が、P型半導体では正孔(ホール)が結晶内を自由に移動し、伝導性が生ずる様になる。

問題1、半導体材料として誘電率の大きい物質が選ばれるのはなぜか?

問題2、シリコンとGaAsそれぞれについてN型、及びP型不純物となる元素を挙げよ。

問題3、真性半導体に不純物を拡散したとき、電子やホールが生ずる理由を述べよ。